フランス編 〜自然豊かな風土のはちみつ〜

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ラベイユのはちみつの始まりはここフランスにあります。日常生活に根付いているフランスのはちみつとはどんなものか。
どのような環境の中ではちみつがつくられ、どんな風に生活の中に取り入れられているのか。
それを知るために2000年9月、フランスの田舎町の養蜂場を訪ねてきました。
ラベイユの原点を探しにいざフランスへ。
フランスの国について
人口:6,010万人
首都:パリ
面積:547,030km2

2/3が平地で農林地は総面積の80%という自然に恵まれた国土。パリから電車で20〜30分も行くと農地の広がる牧歌的風景が広がります。世界的にも有名なワイン・チーズの生産地で、料理、芸術、ファッションなど多面的な文化も合わせ持っています。
フランスの国旗が自由・博愛・平等を表しているように、個人主義で自由に人生を楽しむ気質の人が多く見られます。
ワインの産地ディジョンへ
2000年9月、私たちは世界のはちみつ探しの最初の国、フランスへ発ちました。
パリから特急列車TGVに乗ってブルゴーニュ地方の州都、ディジョンへ向かいます。
フランスの北と南を結ぶ交通の要所ディジョンは、大都市として、また芸術の街としても知られ、ゴシック様式の教会や修道院なども残る美しい街です。
そして何より高級ワインの産地として名高いブルゴーニュ地方の中心地でもあります。
同様にこの土地では、はちみつも大切な産業のひとつです。
image ディジョン駅前の様子。ゴシック様式の建物が建ち並んでいます。
養蜂家ペルノーさんを訪ねる
ペルノーさんはフランスのはちみつ協会の会長も務め、政府からも表彰されるほど著名な養蜂家。恰幅のいい大きな体で、くしゃっとした笑顔を見せるとてもチャーミングで、温和な人柄です。長い歴史を持つ養蜂場の4代目として、家族と一緒にディジョンで養蜂を営んでいます。また、フランスだけに留まらず、スペインにも養蜂場を持ち、巣箱を置いてはちみつを採っています。
ペルノーさんの作るはちみつは、あのフォション社にも採用されたほどで、味も品質も信頼も保証されたはちみつです。養蜂家はフランスではとても名誉のある職業なのだそうです。
「フランスワインをブルゴーニュ、シャンパーニュと各地方の名前で呼ぶように、私達フランス人は、自然の恵みから食糧を作り出す仕事に大きな責任とプライドを持っているんだよ。」 とペルノーさん。

ペルノーさんのご両親が養蜂を始めた1927年の写真
ペルノーさんが奥さんと養蜂を始めた1960年頃の写真
ブルゴーニュ・ドレの採蜜地
ペルノーさんのはちみつは、ブルゴーニュ地方を中心に、南フランスのプロヴァンスやスイスの国境に近いジュラ地方など、各地に据えられた4000箱もの巣箱から集められます。
早速ペルノーさんに連れられて、ブルゴーニュ・ドレのはちみつの採蜜地へ。ブルゴーニュ・ドレとは十字花(ハーブのロケット)、ひまわり、リンデンなどから採れた百花蜜。フランスのスタンダードな百花蜜とされています。
image 森と草原に囲まれた巣箱。この時期(9月)は花が咲き終わって採蜜も終わり、みつばちもほっと一段落ついた頃です。春から夏にかけてがみつばちにとって一番忙しい時期で、咲き乱れる花の蜜を求めて飛び回ります。
image 採蜜地へ向かうラベイユの社長とペルノーさん
image 巣箱の入り口。みつばちは採蜜が終わり、おとなしくしていました。


ペルノーさん
フランスの養蜂
フランスの養蜂は、定置養蜂といって、一度巣箱を据えたら、その後は移動させません。
みつばちが集めた蜜は時間をかけてじっくりと濃縮され、蜜蝋で蓋をされた巣房の中で熟成されます。蜜が熟成されたところを見計らって、大きなトレーラーで集めに行きます。
トレーラーには居住設備が備えられ、旅に出たら3週間近くはその中で寝泊りしながら養蜂場を回ります。

花を追わない定置養蜂なので、みつばちが一番活発になる時期に、集めたい花が一斉に咲く環境が必要となります。そしてたくさんの花の中で、みつばちが他の花に浮気をしないようにするには、養蜂家の手腕が問われます。
みつばちが効率よく蜜を集められる距離、風向きや地面の傾斜、日当たりの具合も良く吟味して、気持ち良く暮らせる場所に巣箱を据えます。
新しい土地で採蜜をするときは、何年か前から巣箱を置いて実験しなければなりません。
言わば、みつばちの家を探す不動産屋さんです。
「植物と土壌の関係はとっても重要。私達養蜂家が、彼らみつばちの住まいの周りにとびきりの花の環境を作ってやる。そこが腕の見せ所なんです。毎年変わらない蜜がたっぷりと採れるようにね。」とペルノーさん。
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トレーラーに巣箱を積んでいます。
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養蜂家が寝泊りをするトレーラー
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フランスの定置養蜂。巣箱が自然と一体化しています。

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定期的に巣箱を回って蜜のチェックをしています。
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山のはちみつの採蜜地。山に咲く様々な花から採れた百花蜜です。
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ジュラ地方のもみの木の巣箱。ここでも蜜チェックは欠かせません。

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プロヴァンス地方のラベンダー畑 image
ブルゴーニュ地方のひまわり畑
はちみつ工場を見学
ペルノーさんに案内されてまずは工場を見学。とても大きく、設備の整った工場でした。
「大事なのは、この採れたてのはちみつの味と香りと色を損なわないことなんだ。ビンに詰めるときも、蜂の巣の中の温度と同じ36度くらいでゆっくりと温めながら作業する。保存もしっかりと温度管理をした倉庫でないとだめなんだ。」とはちみつについてペルノーさんは真剣に語ってくれました。

はちみつを搾り出す遠心分離機。この工場のものはとても大きいです。

瓶詰め作業の様子

これら全てはちみつの入ったドラム缶です。保管温度にもこだわっています。


蜜蝋の蓋を削ぎ落としています。
この巣枠を遠心分離機にかけて、はちみつを採集します。
フランスのはちみつ事情 ディジョンの日曜市、パリの街のはちみつ屋さん
フランス人は年間で一人あたり600gものはちみつを消費するそうです。ラベンダーやローズマリー、ひまわり、もみ、栗、そばなどはちみつ自体の香りや味がはっきりしたものをお菓子や料理に使います。砂糖の代用品に留まらず、香り付けにも使うのではちみつに香りがなかったら意味がないのです。だから日本人が醤油や味噌にこだわるように、はちみつにこだわります。

<ディジョンの日曜市>
ディジョンの日曜市の様子です。フランスのマルシェでは養蜂家がはちみつを売りに来ています。ここでもはちみつが日常生活に溶け込んでいることが伺えました。

ビン売りだけでなく、量り売り用のはちみつもずらり。

ハニカム(巣蜜)などのハチ製品も売っています。

はちみつ売りのおじさん。養蜂家自らが市場に売りに来ているようです。

<パリの街のはちみつ屋さん>
パリの街にはたくさんのはちみつ専門店があります。日曜に開かれるマルシェにもたくさんのはちみつが並んでいます。はちみつがフランス人の生活の中の一部になっていることが良くわかります。フランスのはちみつ屋さんには、はちみつだけではなく、養蜂グッズも売っています。趣味で養蜂をやっている人が多いのだそうです。それだけ養蜂というものが身近にあるということを感じます。

パリのはちみつ専門店
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燻煙器(蜜を採集する際に煙を出して、みつばちをおとなしくさせる道具)
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養蜂スーツ。本当に専門的です。

 
旅を終えて
たかがはちみつ、されどはちみつ…。
採れる花はもちろんのこと、気候や土壌が違えば、ひとつひとつ味も香りも色も異なるはちみつ。初めての買い付け地フランスでは、とにかくはちみつの世界の広さ、奥深さを学ぶ旅になりました。フランス人の生活に溶け込んでいるはちみつ、そこにははちみつの文化と歴史がありました。フランスには「Terroirテロワール」という言葉があるそうです。「土地の力」という意味で、風土の力、土地で採れたものを大切にするという意味が込められているようです。昔から土地の力に感謝し、みつばちにも感謝してはちみつを楽しんできたフランスならではの言葉です。そんな自然豊かな風土を肌で感じることのできる、ラベイユの原点にふさわしい買い付けの旅となりました。
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